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潰瘍性大腸炎の西洋医学治療

潰瘍性大腸炎の重症例や、ある程度の全身障害を伴う潰瘍性大腸炎の中等症例に対しては、潰瘍性大腸炎の重症例では入院の上、脱水、電解質異常(特に低カリウム血症)、貧血、栄養障害などに対する対策が必要です。

潰瘍性大腸炎の激症例は極めて予後不良で、内科と外科の協力のもとに強力な治療を行ないます。〈内科治療〉潰瘍性大腸炎の薬物療法を始めるにあたり、その症例の重症度を把握することが重要で軽症潰瘍性大腸炎および中等潰瘍性大腸炎症例では5アミノサリチル酸製薬を、無効例や重症例で副腎皮質ステロイド薬にて寛解導入を行い、寛解維持には5アミノサリチル酸製薬、また、ステロイド薬を投与した場合には免疫調節薬(アザチオプリンや6-MP)の使用します。

免疫調節薬はステロイド依存例でも使用され、ステロイド薬無効例ではシクロスポリン、タクロリムスあるいは血球成分除去療法が行われます。〈外科療法)内科的治療に反応せず改善がみられない潰瘍性大腸炎、あるいは症状の増悪がみられる潰瘍性大腸炎には手術適応を検討します。

手術適応には、絶対的適応である全身症状の急性増悪、重篤な急性合併症(大腸穿孔、中毒性巨大結腸症、大量出血)、大腸癌と、相対的適応である難治潰瘍性大腸炎例のQOL障害例、重篤なステロイド副作用が発現するおそれがある例、大腸外合併症、大腸合併症があります。